りまりま団のもふもふです。技術同人誌 Advent Calendarの大トリを務めさせていただきます。主催だからいいよね!!!!
自分に自信がない
転職したけどもやもやしているから話を聞いてほしい - りまりまだんの本拠地のエントリをみてもわかる通り、もふもふちゃんは技術力は平凡以下だと思っています。お金が必要だから働いて、働くために必要な技術を毎日一生懸命覚えるだけです。
人一倍詳しい技術があるわけではありません。精通している技術もない(もっと上には上がいる)と思っています。あと休みの日を惜しんで研鑽するみたいなのもないです。長く続けられるものもなかったです。(飽き性)
しかし、技術同人誌は2年間ほど続けることができています。技術同人誌のおかげでElasticさんのコントリビューターを労わる会的なものにも呼んでいただきました。インプレスR&Dさんから商業化のお声がけもいただきました。おかげさまで毎回新企画に呼んでもらえていますし、いまだに定価でAmazonさんに置いていただいています。1
昨年出した本は改版もされました。購入いただいたみなさん、本当にありがとうございます。
Elasticさんのコミュニティランチに呼んで頂きました!目の前に作者さんがいてドキドキです😂 pic.twitter.com/UofGIZDtGT
— もふもふ C95 日曜東 ト-49a (@froakie0021) 2018年12月11日
自信がないからこそ、読者の椅子に座れるのかもしれない
古賀史健さんという方がいます。ほぼ日刊イトイ新聞のインタビューは心に刺さるのでぜひ読んでみてほしいのですが、それよりももっとおすすめしたいものがあります。
それは、『20歳の自分に受けさせたい文章講義』という本です。私は大学生のときにこの本を読みました。今でも大切に持っています。
この本は文章のテクニックを記載するものではありません。もちろん、一文に句点を入れよう…と言ったことも書いてはあるのです。
しかし、です。この本のすごいところは「読者の目線に立って」ということが終始一貫して語られていることです。古賀さんは読者が本を選択して読むことを『読者が椅子に座る』と表現しています。
「なんとなく面白そうだし座ってみるか」と、何の気もなしに読者は本を開きます。飽きてしまったり、期待はずれであればフッと席を立ってしまいます。これは技術同人誌も同じなのではないでしょうか。
技術同人誌に関わっていると「わかってもらえないのは読者に知識が足りていないからだ」という話を耳にします。しかし、古賀さんの本では『読者にわかってもらえなかった場合、伝えることをおろそかにした作者の責任』という主張がされています。読者の椅子に座りきれなかった作者が悪い、ということです。
私が技術同人誌を書くときは、この『読者の椅子に座る』ということをとても大切にしています。
自分が詰まったところ、人の解説をみてわからずにイライラしたところ、情報の探し方がわからなくて泣きそうになったところ…。自分が他の人よりも劣っていると感じるから、人よりも理解を深めるのが遅いからこそ、読者の椅子にいつも座っていられるのだと思います。
この本のタイトルであれば、こんな人が椅子に座るだろう。椅子に座る人はどんなことを期待するかな。私だったらどうだろう…?と考えるのはとても面白いです。
独りよがりなのかもしれません。しかし、商業出版の状況をみると、きちんと椅子に座れているのだなと思っています。
自信がないからこそ、技術同人誌を書き続ける
自信がないからこそ、読者の椅子に座れるような本を書き続けたい。
自分と同じように自信が持てない人の背中をボンと押したい。
そんな思いで、また同人誌を書き続けていきたいと思います。来年もこのアドベントカレンダーを立てて、ワイワイ盛り上がりたいです。
来年こそは自分に2mmくらいの自信が持てるようになりたいですね。がんばります。
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同時期に発売されたインプレスR&Dの技術書典シリーズの本はKindle Unlimited入りしているものが多い。↩