アプリケーション障害など、トラブルが発生した際報告すると、「状況は?」「顧客影響は?」「今どこまで進んだ?」「〇〇は見た?」など、間髪開けずにあれこれチャットで質問してくる人種というものが存在する。大変に迷惑かつ邪魔なのでやめていただきたい。
なぜやめていただきたいのか
1. とにかくうるさい
調査する側としても全力で元に戻すためにやっている。状況を把握するのにはある程度の時間がかかるし、チャットを返してばかりだと考えがまとまらない。チャットの通知で集中力を切ってしまうのは逆効果である。せめて質問はまとめて送ってきてほしい。
2. 作業ミスにつながる
これも1と関連するが、ただでさえトラブル時は心理的に焦っている。そこに焦る要素をぶち込んで悪化させるのは悪手である。本番環境で調査していたら?慌てて作業ミスしてしまったら?とか考えないのだろうか。受け取り側も通知を切るなど工夫するが、通知をたくさん送らないように気をつけてもらいたい。
矢継ぎ早に質問されやすい人の特徴
とは言え、情報を出す側にも原因があることが多い。
- 普段から報告が遅い/してくれない
- 信頼されていないためマイクロマネジメントされやすい
- 報告内容を読んでもよくわからない
- そりゃ質問もしたくなるよね
- 動きが受け身がち
- 1から10まで指示しないといけないタイプを放置できるわけがない
自由を得るためには日頃の信頼が大事。進捗を見える化して共有しておき、信頼を積み上げておく。
矢継ぎ早に質問をされないための対策
まず、何かあったときは調査する人/報告する人に分かれるのが良い。そして報告する人に質問を全て集めさせる。調査する人に直接質問させてはいけない。 ある程度まとまったら報告してもらうが、そのとき「このWeb会議のリンクでやります」と見えるところで宣言して始める。そうすると質問したい人は入ってくる。
また、状況が進んだら関係者が見えるところに状況を投稿する。誰も見ていないだろうしいっか、と思いがちだが実施した方が良い。 「あれはどうなっているの」と聞かれてから答えるのは遅い。信頼貯金を失うと取り戻すのは難しい。また、記載しておくことで後から振り返りもしやすい。
自分は大体次のような書き方でチャットに記載している。状況が動いたら中身をアップデートし、スレッドをつなげて投稿する。
## 障害内容 Aの機能のXXに〇〇の問題が発生している ## 状況 継続中/解消ずみ ...etc ## 顧客影響 A機能を利用しているお客様に下記影響が発生しています。 - UI操作不可 - データ追加・更新・削除不可 ## 調査内容 現在調査中ですが、下記内容が判明しています。 △△の影響により、□データが〜〜〜....
皆が気になりそうなことから順に並べる。とにかく障害の解消が最優先だが、内容によってはお客様通知が必要な障害もある。 通知すべきか判断するには深刻度を知りたい。よって、概要・状況・影響範囲を端的に記載する。調査内容は二の次。 わからないところは「調査中」なり記載しておく。
常にこのようにしておくと、トラブルシュート時に矢継ぎ早に質問する人は激減する。それでもされる場合は「人種だな〜」と思いつつ「今調査中なので○時に改めて報告します」なり、電話して説明するなりする。
何事も日頃の積み重ねですかね。